2010年4月20日火曜日

転向と影

 一人の政治家が、圧倒的な上流階級の支持を受けて当選し、偽善政治を行った。上流階級! いつの世も彼らが事を決めることは言うまでもない。経済的上流階級、すなわち民主政体における上流階級のことを言っている。しかし・・・・・・! まこと神のなさることは不思議な軌跡であられることに、そこに当時に賢人哲学者と深く尊敬されている一人のホームレスと政治家の出会いが実現することに相成り、上流階級が彼を支持する原因となった彼の数々の美徳を粉々にし、かわりにだれにとっても何の得にもならぬ性質に目覚めさせられ、彼は全国民の非難を受けながらよい政治を行なうことに心を決めることになった。この展開! 転回! 彼の周りではあらゆる説得・あらゆる種類の泣き落とし・あらゆる種類の罵倒が繰り広げられる。(代々続いてきた彼の一族の中で。年下の愛人や心優しい彼の娘などからの完全に利他的な、泣き落としなど。)賢明にも彼の任期を待つ者さえ暇があったら口さがない非難を彼に対してすることに何のためらいもなかった。彼の古くからの友人であったすなわち上流階級の旗頭はこの滑稽話の裏を見抜き、たっぷりのコインをもってホームレスを説得に行く。そこで、政治家はホームレスのきれいな帽子や清潔なハンカチやめったに見られない笑顔を見ることとなり、こうつぶやいた。「しょうがないな」政治家はこの上もない全盛を任期いっぱいまで執り行い、引退した。

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