2010年4月19日月曜日

ぼくの小さな妻は

 ぼくの小さな妻は―まだほんのたったの十三歳ですが―黒板けしとにらめっこしても負けるほど知能が足りません。まだ物質ならいいですが、猫などの動物とにらめっこするなら目を回します。ふらふら、よれよれとよたれかかってきて、ぼくの肩でようやくいきをつくのです。もしも人間とにらめっこしたらどうでしょう? もはや妻は人間を見ることができません。突如かっと眼を見開き、恐怖で目がピンク色に染まったかのように見えると、何かが千切れる音がして、何もなかった、何もいなかったかのようにして、飲み屋の玄関の上でシャボン玉を吹いているのです。

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