2010年4月19日月曜日

人魚の前での懺悔

 深みの泡からTがはいだす
 血のような心 こころの血だ 吐いた植物
 鉄がまるで腹から抉り出させるようなあの鈍い痛みが
 わたしに 妻としての 教えを 教えを 師を 妻として 師を
 深みの泡から錆びたアルミの師を
 愛する人のために わたしは
 さびを止めることの出来る魔法を欲する。
 美しく気高い 黄色い胆汁のなかで
 つねにあぶれた肌とくびれへの流れから
 多くの不協和と断絶をなくしましょう
 つるつるぺたぺたまあるくありたいのです
 すべすべつるつるぺたぺたまあるくありたいので
 そうあるために自然に反してまで魔法を
 愛する人のために 教えを 師よ 我に非―人間を 非―女を
 つるつるぺたぺたまあるくすべすべの非―少女を授けたまえ 深みの泡の中の消えた恋人よ
 海の中に落ちた空想の中の魚よ
 おまえは徹底していた 尊敬するぜ
 わたしを弟子にしておくれ
 おお、だからあたしはいつも、だれの中にも入り込めなんだ。あたしと同じ海、同じプールに漬かっている人さえいないんだ。だとすればまったく途方もないわ。

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