仕事の結果がなかなかでないで苦しんでいるとき、一番親しい同僚が蟻の話をしてくれた。百匹の蟻を自由にさせるとそれぞれ蟻は動き回っているが、その動きにはほとんど意味がなくただうろちょろしているだけで、大体そのうち二十匹ぐらいの蟻だけがまともな労働、つまり自分の属する蟻集団にとって益する仕事をしている。だからその有益な二十匹を取り出してもっと効率のいい、まじめな、政治家好みの集団を作ろうとすると、今度はそのうちの十六匹の蟻が突如翻ってただうろちょろするだけの遊ぶ怠け者のする無意味な活動を始める。ぼくらの仕事はきっとまさにその八十匹の蟻のほうがしている活動なのかもしれない。でもその八十匹がもしもいなかったら残りの二十匹も不思議に働くことは決してなかったかもしれない。それにまた、だれも、だれがうろちょろしているだけなのか、だれが労働しているかなんて分かりはしないんだ。
その頃ぼくたちは毎日のように喫煙所で勉強会をしていた。
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